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「COPDって何?」の改訂版

2018年12月08日
 2015年1月にCOPD啓発用の冊子を作ったことをnyanコラに書きました。あれから3年以上経ち、20,000部印刷した冊子も底を尽き、またCOPD・禁煙研究会の世話人も一部入れ替わったため、今回改訂版を9,000部作成しました。このうち2,000部は、既に北九州市保健福祉局にお届けしました。
 前回より部数が少ないため、今回は元のPDFファイルを自由にダウンロード出来るように、産業医科大学若松病院呼吸器内科のHPに載せました。1ページがA5サイズですが、なるべく多くの皆さんに活用していただければと思います。
↓をクリックして下さい。
https://wakamatsu-kokyuki.jimdo.com/お知らせ/

写真:「COPDって何?」の表紙

COPD冊子 
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山口先生の送別会

2018年11月30日
 1か月早いですが、昨日は山口先生の送別会を若松区の栄寿司で行いました。偶然にもその数時間前には、トリが気管支鏡専門医試験に合格したとの朗報も入り、トリの合格祝いも兼ねました。
 山口先生は今まで当院にローテートした専修医の中で一番勤務期間が短くて、せっかく当院にどっぷり漬かって大活躍しているのに、残念でたまりません。たくさんの緊急入院や手技をこなしたし、治療方針の大きな判断も的確に行いました。次の勤務先でも頑張って欲しいし、近い将来には教員で戻ってきてもらいたい逸材だと思っています。また送別会には、山口先生の後任の大平先生も大学の方から参加しました。大平先生のカバンの中から、沢山の参考書が出て来たのはビックリしましたが、きっと勉強熱心なのでしょう。1月からの勤務なので、野戦病院化する冬のシーズンを一緒に頑張りましょう!

写真:左から、宇山先生、気管支鏡専門医合格のトリ、nyan、山口先生、大平先生

山口先生送別会 
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夢を叶えた!

2018年11月27日
 4日間の行方不明から無事に戻りました。行き先はトリや宇山先生の予想通り、沖縄でしたが、去年と同じ伊良部島に行って、同じ隠れ家リゾートに身を隠しました。去年は伊良部ブルーとか宮古ブルーと呼ばれる美しい海を見る目的で行ったのに、悪天候に邪魔されたのでした。今回はお天気に恵まれて、1年越しで私の夢が叶いました。今日は皆さんに写真だけ楽しんでもらえればと思います。

写真1:宮古島の前浜ビーチ
写真2:牧山展望台から見た伊良部大橋
写真3:下地島空港の誘導路
写真4:来間大橋とnyan先生

行方不明2018-4 

行方不明2018-5 

行方不明2018-3 

行方不明2018-6 
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たった1日の年休で叶う夢もある

2018年11月25日
 2シーズン前の冬に、私を含むスタッフが次々とインフルエンザに罹り、4-5日のインフル休みを余儀なくされたことがありました。その期間中、仕事の負担がインフルエンザに罹らなかった人に降りかかり、とても忙しい状態になるという問題が発生しました。そもそも夏休みや学会出張などは、事前に日程が分かっているので、外来の予約を止めたり、仕事を同僚に分担してもらうなどして、大きな支障が生じないようにしています。しかしインフルエンザは突然やって来るので、どうしても同僚に大きな負担を掛けてしまいます。その問題に気づいて、その年からは、インフルエンザに罹らなかった人は、3月以降に4日間のリフレッシュ年休を取って良いようにしました。それが公平だと思ったからです。(ちなみに昨シーズンは誰もインフルエンザに罹らず、該当者なし)
 ところで日本人は、風邪やインフルエンザなどのちょっとした病気では「病気休暇」を取らず、「年次有給休暇(年休)」でカバーしてしまう傾向にあります。「年休」は、特段の理由は不要なので、病気で消費してしまうのは、もったいない話です。医師も含めて働き方改革が叫ばれる中、今年度は、私の独断で「夏休み以外に、まず1日の年休を取ろう!」というルールを作りました。もちろん取りたくなければ取らなくてもいいのですが、年休を取るハードルを下げるのが最初の一歩だと思っています。それによって、新しい事にチャレンジしたり、夏休み以外にも「旬の小旅行」が出来るようになったりして、本当にメリットが大きいと思います。私はこのルールを決めた時から、11月26日に年休を取ることにしており、11月23日から行方不明になっています。(^o^)

行方不明2018-1 
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医者は自分が専門の病気で死ぬ

2018年11月20日
 という、恐ろしいジンクスがあります。実際、その通りになった人を何人か知っているし、本当に嫌なジンクスだと思います。
 2年前のランギロア旅行、特に電気もガスも電話もない島に行っていた時が百日咳の症状のピークで、「あぁ、私はこの小さな島で窒息死するのか」と思うほどの恐怖を経験しました。今は2週間前に罹った軽い風邪が引き金で、持病の咳喘息が悪化して咳がずっと続いています。自分の咳喘息のコントロールも出来ないのに、患者さんの喘息の治療をちゃんと出来るのかと、ちょっと自信を失っています。そして悪いジンクスが、度々頭をよぎります。咳喘息では死ぬはずはないと思うのですが、咳が止まらない時に、私の気管や気管支が記憶している、あの百日咳の咳が再燃しないかという恐怖があります。
 熱もないし食欲もあるし、体は元気ですが、咳だけが止まらなくて本当に苦戦しています。週末には完全に咳が止まって欲しいと、神や仏に祈っている、困ったnyan先生です。

写真:ベランダの上を歩くセジョン

ベランダを歩く 
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第12回日本禁煙学会学術総会

2018年11月13日
 11月9日から11日まで、第12回日本禁煙学会学術総会のため香川県の高松に行って来ました。高松に行くのは2回目でしたが、岡山からは「特急うずしお」か「マリンライナー」で1時間弱で行くことが出来ます。好奇心旺盛なnyan先生は、両方の列車に乗ってみたくて、行きは「特急うずしお」に乗りましたが、普通の人は「マリンライナー」で移動するようでした。それもそのはず、岡山からは徳島行き「特急うずしお」と高知行き「特急南風」が連結して一緒に走り、瀬戸内海を渡った後に宇多津という駅で2つの特急が切り離され、そこから高松まで「特急うずしお」は後ろ向きに走るのでした。私ではない乗客が盛んに「気持ちわり〜」と文句を言ってました。(ちなみに高松を出ると徳島までは前向きに走行)
 香川県と言えば讃岐うどん。後ろ向きで高松に到着したnyan先生は、早速、高松駅でうどんにありつき、後ろ向きの気持ち悪さを吹き飛ばしました。9日は雑誌編集委員会、理事会、総会、役員懇親会と続き、10日と11日が学術総会でした。今回は繁田正子賞(Young Investigator Award)の審査委員長と一般口演の座長を務めました。禁煙学会の良さは、多職種からなること、そして基礎研究から症例・事例報告、調査報告、政治を含む社会活動まで幅が広いことです。禁煙推進という大きな目的の中で、自分が活動している範囲の狭さを感じる一方で、ひとりひとりの力の結集が社会をダイナミックに変えて行くことを実感出来る学会です。
 2日間で色々な情報を得ましたが、いつものように日程的に観光は出来ず、学会場の「かがわ国際会議場」から鬼ヶ島を見たのが唯一の観光(?)でした。来年は山形、再来年は福島で開催予定で、最近の学会では珍しく地方開催が多いのも魅力の1つです。今からは加熱式タバコとの戦いが続きますが、新しい情報を集めながら、頑張って行きたいと思います。

写真1:讃岐うどん
写真2:学会場から見えた鬼ヶ島

高松2018-1 

高松2018-2 
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90代の患者さんのSpO2記録

2018年11月12日
 石綿関連疾患とCOPDで在宅酸素療法(HOT)を行っている佐藤さん(仮名)は、産業医大病院時代からずっと私が担当しています。肺炎やHOTの調整、呼吸リハビリなどで何度も入退院を繰り返していますが、気がつくと年齢が90代に突入していました。HOTの条件は徐々に厳しくなり、現在は、オキシマイザーを使って、安静時4L/min、労作時5L/min、さらに入浴時にはnasal カニューレで7L/minです。それでも訪問看護を受けながら、日々の自己管理を頑張っています。
 ところが最近、労作後のSpO2の低下が激しく、元に戻るのに数分以上かかるようになったとのことで、記録をつけていることを知った外来看護師の幸野さんが、是非とも記録を持ってくるように依頼していました。そして今回は大学ノートを2冊持参して来院されました。そこにはSpO2の低下から回復までのグラフが詳細に記載されており、最初は何かなと思って見た私は本当に驚きました。SpO2が低下しても客観的なデータを取ろうという姿勢が素晴らしいと思う一方で、よく意識が遠くならなかったと冷や汗ものでした。遅ればせながら、これを参考にして、酸素投与量の変更をしました。
 佐藤さんが90代になっても頭脳明晰である秘訣は、いつも頭を使っていることにあると思います。本当に患者さんから人生を学ぶことが多い日々だと実感しました。

写真1:労作後のSpO2の変化(6日分、見開き2ページ)
写真2:11月3日の記録を拡大(ソフトバンク優勝の文字が!)
*いずれも御本人と奥様の了承を得て掲載

SpO2記録1 

SpO2記録2 
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またしても水面に映る景色

2018年11月04日
 この週末は雑多な用事で動き回っていました。せっかく快晴の週末、本当はハイキングやピクニックの類いを楽しみたかったのですが、気がついたら日曜日の夕方になっていました。それでもどうしても紅葉の写真を撮りたくて、近くの宗像ユリックスまで往復のウオーキングをしました。残念ながら光線の関係で美しい紅葉の写真は撮れませんでしたが、大好きな「水面に映る景色」の写真が撮れました。
 私が「水面に映る景色」が好きになったのは、思えば小学校6年生の時からです。たまたま札幌の三越デパートの南側にあった画廊で誰かの絵の個展を見たのです。本当に文房具を買うつもりが、画廊に迷い込んだだけでしたが、そこで湖に浮かぶ逆さまの木の根っこと、それが湖に反映した美しい水彩画に出会いました。それ以来、水面に映る景色に魅了され続けています。中学校の時にその画廊で個展を開いていた人が、偶然にも同じ中学の美術の先生と知り、本当に驚くと同時に、その絵を描いた場所も教えてもらいました。そこは道東にある然別湖の隣の東雲湖という小さな湖でした。後に大人になってから、その湖を訪れましたが、もちろんそんな木の根っこは既になく、代わりに然別湖に映る山の景色に魅了されました。一方私は高校時代は美術部だったので、当時は小樽運河に映える倉庫群の絵ばかり描いていました。
 さて話は戻り、nyan's コラムの読者の中に、写真を楽しみにいる人がいることを最近知りました。今日は紅葉の写真は失敗しましたが、水面に映る景色がとてもきれいに撮れました。写真を待っている人達の癒やしになればうれしいです。

写真:宗像ユリックスにて

ユリックスの夕暮れ1 

ユリックスの夕暮れ2 
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第188回北九州呼吸器懇話会

2018年10月26日
 昨日は小倉で北九州呼吸器懇話会(略してKKK)がありました。今回は当院から宇山先生がサルコイドーシスの症例について発表しましたが、これは今月上旬に呼吸器学会の地方会(長崎)で、発表したのと同じ内容です。でもその後にさらに考察をブラッシュアップしてKKKに臨みました。学会は発表や質疑応答の時間がとても厳密なので、「炎上」することは滅多にありませんが、KKKは時々「炎上」するので、ちょっと怖い研究会です。しかし今回のKKKは終始穏やかなムードで進行し、宇山先生も質問に対して堂々と回答していました。
 また今回は他の病院からの発表で、私が過去に深く関与した症例が出て本当に驚きました。週1回非常勤で外来を担当している赤間病院での症例ですが、難治性の喘息のため、メポリズマブ(ヌーカラ)やオマリズマブ(ゾレア)といった高価な生物学的製剤を、同院で初めて導入しました。大学病院と違って小さな民間病院で、これらの薬剤を導入するのは、かなりハードルが高かったのですが、患者さんと相談しながら、前に進めて行きました。こうした治療で喘息の発作はかなりコントロール出来たのですが、「喉頭癌」になったとのことで他院の耳鼻科に入院してから、音信不通となり、紹介先からも連絡がありませんでした。その症例が喉頭癌ではない思わぬ診断名でKKKに登場し、お元気なことも確認出来て、本当にうれしくて感激しました。全く医療はドラマだと感じた夜でした。

写真:質疑応答を受ける前の堂々とした宇山先生

KKKの宇山先生 
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2年ぶりの日韓ポリクリ

2018年10月25日
 10月15日からの2週間、2年ぶりに高神大学(釜山)からの交換学生が、ポリクリで呼吸器内科を選択してくれました。キム・スジさんという女子学生で、最近では珍しい男ばかりのポリクリグループに混じって、呼吸器内科学の勉強に励みました。
 交換学生が参加すると、どのように実習を進めるのがグループ全体としてベストなのか、いつも悩んでいます。もちろん全てを英語で行うのが理想だと思いますが、呼吸器内科学の医学用語全てを学生さん達が知っている訳ではないこともあり、英語だけだと、本当に幼児の会話のようになってしまいます。それで前回(2年前)から、私が担当する呼吸音聴診実習では、日本語と韓国語の両方併記のテキストを準備しています。聴診の方法や症例の説明は私が全て英語で行い、専門用語の解説文は学生さん達が順に音読した後に、聴診してもらうようにしました。もちろん韓国人の学生さんには韓国語の部分を読んでもらいます。
 そんな方法で何とか90分の時間内に全ての情報を伝えることが出来ました。でも交換実習では知識の習得だけではなく、不自由ながらも外国語とボディーランゲージ、さらに「真心」を駆使したコミュニケーションがより重要です。そういう意味でも、今回の産業医大でのポリクリが、キム・スジさんにとって、良い思い出になることを願っています。

写真1:キム・スジさん(右)と共に
写真2:8ページ作成したテキストの一部

日韓ポリクリ2018-1 

日韓ポリクリ2018-2 
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雑感

2018年10月22日
 多くの医師がそうだろうと思うけれど、私は好きで勉強をしている。自分が必要性を感じたり、面白いと思う勉強はどんどんする。これは小学校に入学した時からずっと続いている。しかし人から押しつけられて勉強をするのは大嫌いだし、そうする人がいれば、徐々に距離を開けていく。

 私は仕事をするのが大好きである。しかし仕事を「させられる」のは好きではない。最初は頼まれた仕事であっても、自分が納得さえすれば、自分の責任でどんどん仕事を進めていく。しかし最後まで納得がいかず「させられている」と感じる仕事は、やりたくないし、やらないことも結構ある。

 そういう意味で、最近の製薬会社の「一部の人達」は、私たち医師を大いに誤解しているように思う。
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今週末:憲法カフェとウオーキング

2018年10月21日
 この週末は久しぶりに宗像にいました。土曜日は唐崎裕治先生のお誘いで第1回憲法カフェなる集会に参加して、医学ではない世界の勉強をたっぷりしました。最近は学会や研究会であまりメモを取らなくなったのですが、今回は新鮮な講演を2つ聴いてノートにびっしりとメモを取り、質問も2つほどしました。どうやらこの世界では、宗像市で一番下っ端の人間として、他の参加者も私を少し認識し始めたようです。
 また今日は久しぶりにウオーキングに出掛けました。夏の猛暑や台風、そして出張や私用で週末の遠出が多く、運動不足になって最近は足腰が弱ってきたように感じてました。市内ではプリンセス駅伝が開催されていたので、それを避けて南側の農村地帯を歩きました。紅葉にはまだ早いですが、爽やかな秋風を受けながら快晴の青空の下、13000歩ほど歩きました。久しぶりのウオーキングで、足の裏が痛くなりましたが、趣味のスマホ写真も楽しむことが出来ました。COPDの患者さん達に「歩け、歩け」と口癖のように言っているので、自分でも実行しなければいけませんが、歩くのは面白くないと思っている人達には、カメラやスケッチなどの趣味を持つことを是非お勧めします。

写真1:池のほとりで
写真2:満開のコスモス

秋の散策1 

秋の散策2 
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昨日のニャンコラがついに3位!

2018年10月08日
 昨日、タバコ関連のブログを書いたことを、禁煙関係のメーリングリストに流したら、アクセスが増えて、なんとニャンコラが医学のジャンルで3位に浮上しました。今までの最高が12位だったので、記録更新です!禁煙推進をしている人達の熱い思いが押し上げて下さったと思います。多くの方々に読んでいただいて、本当にうれしいです。これからも「わかりやすいブログ」をモットーに、様々なテーマで発信していきたいと思います。(nyan)

3位 
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あまりに酷いJTの全面広告

2018年10月07日
 今朝の新聞を見て、あまりに酷い全面広告に驚きました。JTが改正健康増進法(受動喫煙防止法)について、非喫煙者と喫煙者に向けて意見を述べているのですが、どうやら我が家でとっている新聞だけではなく、全国紙に広く広報しているようです。
 その中でまず「私たちJTは、受動喫煙防止に積極的に賛同します。」と述べていますが、そもそもJTは受動喫煙による健康被害を認めておらず、この文言の8行下にあるように「たばこの煙による迷惑」としか考えていません。またこの法律が成立するまでの過程で、JTが自民党たばこ議連などと一緒に妨害をし続けてきたのは、記憶に新しいと思います。日本では受動喫煙で年間15,000人が死亡しています。飲食店に「禁煙」「加熱式たばこ可」「喫煙室」と掲示しても、屋内全面禁煙でない限り、飲食店の従業員は受動喫煙の被害を受けてしまいます。
 次に「加熱式たばこは、火を使わないので、燃焼による煙が出ません。」との記載がありますが、加熱式タバコには紙巻きタバコの70-80%のニコチンが含まれているので、心臓血管系への影響は軽減されていません。また目に見える煙が出ていなくても、粒子状物質は紙巻きタバコ以上に出ており、PM2.5は環境基準を大幅に上回る量が出ています。もちろん紙巻きタバコよりも減少している物質はありますが、依然として有害物質を多数含んでいることには変わりなく、癌やCOPDといった慢性疾患の発症については、20-30年経たないと評価が出来ません。一方で加熱式タバコによる受動喫煙の急性症状や急性好酸球性肺炎の論文も出ており、煙が見えないからと言って安全という根拠にはなりません。
 私たち医療従事者は、医学系の学会や団体に所属して禁煙推進や受動喫煙防止に関する啓発を行っていますが、莫大な資金力を持つJTの宣伝の足元にも及びません。今日の全国紙の全面広告を読んで、多くの日本人に誤解を生じたものと危惧しています。タバコ会社は喫煙者にニコチンを供給してニコチン依存症にさせ、周囲の非喫煙者も巻き込んで、多くの疾患を発症させて、金儲けをしています。喫煙者も非喫煙者も決してだまされてはいけません。私は喫煙者を一次被害者、非喫煙者を二次被害者と考えています。たった一度の人生を、タバコによって台無しにされないことを願っています。

写真:本日の毎日新聞の広告

JTの新聞広告 

参考文献, URL:
Bekki K, et al.J UOEH 2017; 39: 201-207.
Auer R, et al. JAMA 2017; 177: 1050-1052.
Tabuchi T, et al. Tob Control 2017; 0: 1-9.
Kamada T, et al. Respirology Case Reports 2016; 4: e00190
http://www.tobacco-control.jp/heat_not_burn.htm (2018年10月7日アクセス)
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第81回日本呼吸器学会九州地方会

2018年10月06日
 10月5日と6日の2日間、長崎で「第81回日本呼吸器学会・日本結核病学会・日本サルコイドーシス/肉芽腫症疾患学会 九州支部秋季学術講演会」が開催されました。当科からは5日に宇山先生が特殊なサルコイドーシスの症例、6日に山口先生が合併症を持つ間質性肺炎の症例を発表しました。私は日程の都合上、6日のみ参加し、もう大人になった宇山先生には一人で発表を頑張ってもらいました。
 私は九州に来てから27年になりますが、九州地方会の開催地が台風の暴風域に入ったのは初めてのような気がします。山口先生と私は、5日の夜遅くに長崎入りして事なきを得ましたが、今回は沖縄の人達の演題取り下げが目立ち、また6日の午前中に特急かもめが運休したこともあり、随分と空席の多い学会になってしまいました。山口先生は間質性肺炎のセッションで発表しましたが、大学の医局からも発表があり、会場にいた人のほとんどが産業医大と長崎大学の関係者になりました。一部の演題取り下げの影響もあり、質疑応答の時間が伸びましたが、山口先生は堂々と発表し質問にも的確に回答していました。ひとつひとつの症例を大切にして、学会発表や論文執筆を積み重ねることが、医師の成長にとても重要です。無事に発表も終わり、この勢いで論文も一気に書き上げることを期待しています。

写真1:発表前の余裕の山口先生
写真2:ランチョンセミナーのお弁当

地方会2018-1 

地方会2018-2 
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禁煙指導スキルアップセミナー in 栃木

2018年09月28日
 熊本、佐賀、北九州と続いた、今年度4回目の「禁煙指導スキルアップセミナー」で講演するため、はるばる宇都宮にやって来ました。ファイザー主催のこのセミナーは、地域毎に担当が決まっていると思っていましたが、実はそうではないらしく、縁もゆかりもない宇都宮からお声を掛けていただいて、ビックリしていました。
 今回は栃木県立がんセンターの神山由香理先生が座長をして下さいました。先生とは過去に1度だけ名刺交換をした記憶しかなかったのですが、1時間の講演の前に、1時間半もおしゃべりをして、まるで旧知の友のごとく意気投合しました。しかも「勝負服!」の和服を着て来られて、大いに感激しました。
 セミナーでは、①(禁煙外来への)受診勧奨、②禁煙外来の5回受診を目指す、③加熱式タバコの問題について講演しましたが、回を重ねる毎にスライドをより見やすくしたり、新しい論文を追加したりして、完成度を上げてきました。参加の先生方もとても熱心で、本当に宇都宮に来た甲斐があったと思いました。

写真1:セミナーのちらし
写真2:和服の神山由香理先生と共に

栃木セミナー2018-1 

栃木セミナー2018-2 
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何を今さら?ーHOTの火災ー

2018年09月23日

 「News」というのは、文字通り「New」な話題じゃなければならないし、「新聞」は「新しく聞く」内容じゃなければなりません。今日の朝日新聞の記事は、あまりにも「Olds」かつ「旧聞」な話題で、ビックリしました。在宅酸素療法を導入する時には、まず確実に患者さんがタバコを止めていることが前提で、さらに医療者も業者さんも繰り返し、火気厳禁(タバコはもってのほか)を指導しています。それでも在宅酸素療法(HOT)の一部の患者さんがタバコを吸い続け、火災や死亡という不幸な転帰に至った例は、毎年発生しています。

 HOTはアメリカでは1970年代から開始され、1980年頃にはCOPDで酸素療法を導入した患者さんの方が、導入しなかった患者さんに比較して予後が良いという報告が出ていました。こうした流れで、日本でも1980年代前半に、患者会、厚生省(当時)の研究班、学会での専門委員会が結成され、マスコミや行政への働きかけを通じて、1985年3月1日にHOTが保険適用になりました。その後のHOTは承認制→届け出制→適用疾患の拡大→呼吸同調式デマンドバルブ300点新設などの過程を経て患者数も増加し、現在では約17万人がその恩恵を受けていると推計されています。HOTの基礎疾患で最も多いのが、COPD(45%)で、以下、間質性肺炎・肺線維症、肺結核後遺症と続いています。

 COPDの9割以上が喫煙が原因なので、COPDと診断されたら、治療の最初が「禁煙」になります。HOTはCOPDに限らず、慢性呼吸不全がある程度進行してからになるので、COPD患者さんにおいても、順番的に後の方で登場する治療になります。そんな訳で、HOTの歴史も30年を超え、さらに本来なら「禁煙」の段階を経てから、HOTの導入になっているはずで、火災を起こし不幸にも亡くなられた患者さん自身も、何度も禁煙の必要性を言われていたと思います。

 私は喫煙を続けるCOPDの患者さんに対して、HOTは絶対に導入しないし、当該患者さんが禁煙出来ても、その状態が1年間継続したのを確認してから導入するようにしています。なぜ1年かと言うと、禁煙に成功しても約半数が1年以内に再喫煙するのが一般的であり、禁煙開始1年後の禁煙が、真の禁煙成功と判断出来るからです。それだけニコチンは依存性が高いのです。

 今日の朝日新聞の記事を「Olds」「旧聞」と書きましたが、繰り返しの啓発は必要だし、一般の読者にとって、慢性呼吸不全、HOT、COPD、タバコとは何かを考えるきっかけになることを願っています。


写真:HOTによる火災(本日の朝日新聞の一部)


HOTの火災 

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カテゴリー変更のお知らせ

2018年09月22日
「若松はいスクール」とその前身である「若松COPDスクール」のカテゴリーを、「研究会」から「若松病院のこと」に変更しました。(nyan)
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第25回若松はいスクール

2018年09月21日
 今日は研修室で第25回若松はいスクールを開催しました。今回も2部構成で、前半は外来医長の宇山先生が「(急性)増悪への対処について〜喘息、COPD、間質性肺炎〜」を理路整然と話してくれました。質問もたくさん出て大いに盛り上がりました。
 後半は私が「呼吸器系アレルギーの話」というタイトルで、アレルギー性鼻炎・花粉症、口腔アレルギー症候群、気管支喘息について話しました。アレルギーの原因としてはハウスダストやダニが多いのですが、ホコリのない住環境に関するスライドは、私がふだん実践していない内容ばかりだったので、冷や汗ものでした。
 若松はいスクールでは、全ての講演用スライドを印刷し配布していますが、早めに会場に来られて、事前に資料に目を通しながら勉強する人達が多いです。何歳になっても真摯に学び続ける人達の姿を見るのは、本当にうれしいです。これからも患者さん達に少しでも役立つ内容を準備していきたいと思います。

写真1:第25回はいスクールの様子
写真2:宇山先生の講演
写真3:nyanの講演

第25回はいスクール1 

第25回はいスクール2 

第25回はいスクール3 
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カルチャーショック(北大薬学部同期会)

2018年09月17日
 今年3回目の同期会に参加するため、この3連休に北海道に帰省していました。3月に中学校、先月は札医大、そして今回は最初に通った大学(北大薬学部)の同期会でした。同期会は5年毎で、今回が3回目だそうですが、これまた初めての参加になりました。札幌近郊にある北広島クラッセホテルに宿泊での同期会で、同期80名中、42名が参加しました。九州からは3名(いずれも福岡県)、また私のように卒後に医学部に再入学して医者になった人は4名でした。
 同期会でそれぞれが近況報告をしたのですが、今回は大いにカルチャーショックを受けました。多くの人は、製薬会社の研究職、薬剤師、行政職ですが、ほとんどが第一線を退いて、子会社に出向やアルバイト・非正規で、バリバリの現役は、大学教授の3名と一部の行政職、そして医師だけのようでした。私は近況報告で、医者になって大学病院にずっと勤めていると話したのですが、複数の人達が、悪気もなく「週に何日働いているの?」とか「常勤で勤めているの?」という質問をしてきて、(心の中ではひっくり返るほど)驚きました。中学校の同期会ならまだしも、薬剤師は同じ医療職なので、医師の仕事を普通に知っていると思ったからです。
 ただ例外を除き、みんなが考えていることは同じでした。60代は元気だ、70歳を過ぎるとどうなるかわからない。だから今こそ、遊ぼう、やりたいことを思いっきりやろう、という強いパワーを感じました。私も数少ない「現役組」として、仕事でも遊びでも、やりたいことを思いっきりやろうと確信出来た同期会でした。
 同期会が終わった後、せっかくの3連休だったので、故郷の小樽で1泊しました。お天気にも恵まれ、懐かしい小樽水族館や、小樽市総合博物館に足を伸ばして、北海道の秋を楽しみました。これまで9月に帰省したことがなかったので、今回はとても良い思い出になりました。

写真1:北広島クラッセホテルの朝食会場からの景色(ゴルフ場だらけ)
写真2:小樽駅前の三角市場「さんかく亭」にて
写真3:小樽運河(北運河)

北広島クラッセホテル 

お好み3色丼 

北運河 

追記:楽しい旅行でしたが、最後は大変な目に遭いました。帰りの新千歳空港発・福岡行きの直行便が、14時15分発でした。11時30分の快速エアポート(JR)に乗るつもりで小樽駅に行ったら、何かのトラブルでJRが不通の状態。快速エアポートはおらず、1時間遅れの各駅停車の普通列車で札幌まで行きました。ところがその先、新千歳空港行きの電車が全て運休!札幌駅の改札を出てタクシー乗り場まで行き(12時55分)、新千歳空港まで1時間以内で行けるかと交渉したら、運転手さんが「行ってみせる」と豪語したので、乗り込みました。あとは運まかせ。運転手さんが道央道の右車線を時速140-160kmで爆走し、何と13時45分に空港に着きました。我が人生で、時速160kmの車に乗ったのは、初めての経験でした。
(参考)札幌駅から新千歳空港まで道央道経由で58.2km
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久しぶりの「受動喫煙症」

2018年09月12日
 前にも書いたかも知れませんが、産業医大病院で働いていた頃は、日本禁煙学会のHPにある「受動喫煙症の診断可能な医療機関」のリストに載せていただいてました。しかし若松病院に異動してからは、諸般の事情からリストから外していただいています。それでも時々、気配を嗅ぎつけて受診して下さる患者さんがいらっしゃいます。
 今回もそんな患者さんに、久しぶりに「レベル3:急性受動喫煙症」で診断書を書きました。「受動喫煙症の分類と診断基準」は、2005年に策定されていますが、2016年10月に全面改訂され現在に至っています。改訂のポイントは、普通の紙巻きタバコによる受動喫煙のみならず、新型タバコ(加熱式タバコ・電子タバコ)にも範囲を拡げ、さらにサードハンドスモークによる症状も含めています。

【受動喫煙症の診断】
レベル0:正常
 非喫煙者で受動喫煙の機会がない。
レベル1:無症候性急性受動喫煙症
 タバコ煙に急性曝露の病歴があるが症状はない。
レベル2:無症候性慢性受動喫煙症
 タバコ煙に慢性的に曝露しているが症状はない。
レベル3:急性(再発性)受動喫煙症
 ①症状の出現(増悪)が受動喫煙曝露開始(増大)後にはじまった。
 ②疾患の症状が受動喫煙の停止(軽減)とともに消失(改善)し、受動喫煙
  がなければいつまでも無症状(安定)。
レベル4:慢性(再発性)受動喫煙症
 急性受動喫煙症を繰り返しているうちに、受動喫煙曝露期間を超えて症状ま
 たは疾患が持続するようになったもの。
レベル5:重症受動喫煙症
 急性・慢性受動喫煙症の経過中に、致死的な病態または重篤な後遺障害の合
 併に至ったもの。

 詳細については、日本禁煙学会のHPを御覧下さい。nyan'sコラムを医師も多く見ていると思いますが、この診断書は、受動喫煙の知識さえあれば、禁煙学会の会員でなくても書くことが出来ます。受動喫煙で困っている患者さんがいれば、救済の一助になると思います。
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正直で公正〜HOTのこと

2018年09月01日
 若松病院に若い医師が異動して来る度に驚くことがあります。それは在宅酸素療法(Home Oxygen Therapy: HOT)の機種選びです。当院は複数の業者と契約していますが、患者さんが新規でHOTを導入する際に、入院中の患者さんのところに各業者の営業担当者さんに説明に来てもらい、患者さんが自分で判断して選択するようにしています。その結果として、2社の契約が半々の状態が続いています。
 HOTの業者は大手のA社(酸素濃縮器)と地元業者のB社(液体酸素)があり、他院では圧倒的にA社が強いらしいのですが、半々とは言え、当院ではB社が目立つらしく、「何かある」みたいに勘ぐられたりすることもあります。
 しかし他院では、複数の業者が患者さんに説明をすることもなく、主治医が決めているケースが多いように聞きます。HOTは、患者さんの病状、年齢、理解力、体力、家族構成、家族の協力の有無、自宅の状況、集合住宅の場合には何階に住んでいるのか?エレベーターはあるのか?など、機種を決めるに当たり、考えなければならない要素がたくさんあります。なので、私は患者さんと御家族が、業者さんから十分な説明を受けて、決断するのが、最も公正なやり方だと考えています。その結果として2社が、ほぼ半々の契約というのは、とても良いことだと思っています。
 どこかの政党の総裁選で、「正直・公正」をキャッチフレーズにしている候補者がいますが、我が若松病院こそ「正直で公正」と自負している今日この頃です。
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卒後初の大学同期会参加

2018年08月26日
 この週末は大学(札幌医科大学)を卒業してから、初めて同期会に参加しました。これまでにも何度かお誘いはあったのですが、日程の都合がつかずズルズルと時間が経ち、今年が卒後30周年とのことで、初めて参加しました。私の同期は卒業時には89名、学生時代は史上最低の出来の悪い学年と、講義の度に教授達から散々言われて過ごしました。しかし蓋を開けると、医師国家試験の合格率は全国3位、さらに同期から教授を9名輩出して、いつの間にか、とても活気のある学年になっていました。
 今回、九州から初参加ということもあり、講演を依頼されました。講演のタイトルは「Part 1: 卒後30年〜九州潜伏27年の歴史」と「Part 2: 加熱式タバコの脅威」です。普段どこかで講演をする時には、禁煙やタバコ問題に関心のある人達を対象にしていることが多いのですが、今回は加熱式タバコのベーシックな情報提供だけでも、みんなに勉強になったと言ってもらえました。
 次回の同期会は2020年だそうですが、夏のオリンピックの年に開催している高校の同期会と重なるかも知れません。だんだんと年をとるに従い、帰巣本能が強くなって来ましたが、また都合の許す限り、短い北海道旅行をしようと思いました。

写真1:講演スライド:加熱式タバコのニコチンの薬理動態
写真2:講演スライド:iQOS使用者の急性好酸球性肺炎
写真3:ホテルの部屋より西側を望む(拡大):真ん中あたりのクリーム色(2つ)と茶色の建物が札幌医大。はるか向こうに大倉山シャンツェ。

35期同期会2018-1 

35期同期会2018-2 

35期同期会2018-3 
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第11回高神大学・YMS学生交流会

2018年08月18日
 今日も例年通り、この交流会に参加しました。何ヶ月か前に、開催日確認のためYMS予備校にメールを書いたら、すぐにお返事があり、既に完成したプログラムには私の講義日時まで組み込まれていました。もう参加が当たり前になっているようです。^ ^
 去年から交流会の日程を高神大学のオープンキャンパス日に合わせるようになり、高校生の参加が年ごとに増えてきました。今回は3分の2位が高校生のようで、ふだん高校生に接することのない私にとって、講義の仕方が難しくなって来たように感じます。2年前から国際交流に加えて、呼吸器内科学入門としてCOPDの話もしています。でも一人でも多く国際交流に関心が高まれば、良しと思うようにしています。
 交流会後の教員の懇親会もまた楽しみの1つです。今年は3年ぶりに呼吸器内科のオク・チョルホ先生とも再会し、本当に時間が足りないほど話が弾みました。懇親会場は去年と同じヨンドの목장원 (牧場園)というレストランでしたが、ここの焼き肉がとても美味しくて気に入ってしまいました。これからもスケジュールが許す限り参加して、より多くの学生さん達が理解出来る講義を続けようと思います。

写真1:交流会終了後の集合写真
写真2:묵장원の焼き肉
写真3:2次会のカフェにて(左から):YMSのパク先生(ソウル)、血液腫瘍内科のシン先生、高神大学の卒業生で産業医大にもポリクリで来たことのある先生、nyan、呼吸器内科のオク先生、オク先生の甥(川崎医大卒、兵役中)、YMSの市川校長先生

高神大学2018-1 

高神大学2018-2 

高神大学2018-3 
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東京医大は廃校にすべきと思うほど怒っている!

2018年08月11日
教育基本法第四条
(教育の機会均等)すべての国民は、ひとしく、その能力に応じた教育を受ける機会を与えられなければならず、人種、信条、性別、社会的身分、経済的地位又は門地によって、教育上差別されない。

 カナダを旅行していた最中に、東京医大の入試差別の第一報が入りました。東京医大の入試は、教育基本法第4条、さらに日本国憲法第14条に違反する明確な女性差別です。法律を持ち出さなくても、入試の点数を恣意的に操作することは、人としての良心のかけらもない犯罪的行為です。もうずっと昔になりましたが、必死で頑張ってきた受験勉強の時代を思うと、東京医大は教育機関として最大の罰を受けなければ気持ちが収まりません。女子受験生や浪人生、そしてその親たちに、心からの償いが出来なければ、そんな学校は廃校にしても良いと思っています。
 一方で、今回の事件がきっかけで、女性医師が出産や育児で第一線を離れるため、関連病院の維持が困難になったり、男性医師や独身の女性医師に仕事のシワ寄せが来るという問題も報道されるようになりました。私は日本呼吸器学会で男女共同参画委員をしていますが、それぞれの学会や医療機関の現場で、この問題を解決すべく努力を重ねてはいます。しかしその道のりも厳しいと感じています。報道からは、まるで女性医師の存在そのものが問題のような印象を受けますが、そもそも家事や育児そして親の介護を、日本ではどうして女性がしなければならないのでしょうか?下記の図は、私が3年前に講演したスライドの一部ですが、引用した論文によると、子どものいる女性医師が、家事労働時間と診療時間を合わせると、最も長時間働いていることになります。一方で家事労働にあまり関わらない医師では、当直明けの連続勤務、夜間の呼び出し、学会準備、研究や論文執筆、抄読会、夜の研究会など、長時間労働が常態化して、家事や育児まで手が回らないという現実もあります。今回の事件を契機に、適正な医師数、医師の過重労働といった問題が大いに議論され、包括的な解決に向けて前進していくこと願っています。

女性医師の労働時間 
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カナディアンロッキーの旅(3)

2018年08月03日
 ジャスパー滞在後は、バンフを目指してひたすら南下しました。途中、行きで通過したコロンビア大氷河近くでは、足元がガラス張り展望通路のグレーシャー・スカイウォークに行きました。ここでは氷河や渓谷を別の角度から体感することが出来ました。そして2つの湖の散策を楽しんだ後、ジャスパーから300km離れたバンフに到着しました。
 バンフは人口8000人ほどのカナディアンロッキー観光の拠点となる街です。私達はカスケードガーデンという見晴らしの良い、まるでおとぎの国のような公園に行きましたが、そこだけではなく、街全体が公園のように思える本当に美しい街でした。
 お隣のアメリカはかつて住んだり、何度も行ったりしましたが、カナダは3回目とは言え、本格的に観光をしたのは今回が初めてでした。アメリカが持つ自由な雰囲気に加え、カナダはさらに平和を感じる国でした。また機会があれば是非訪れたいと思いました。(完)

写真8:グレイシャー・スカイウォーク
写真9:モレーン湖
写真10:バンフのカスケードガーテンにて:背景にはバンフを代表するカスケード山。

カナダ8 

カナダ9 

カナダ10 

追記:謝辞
 今回の旅行では、出発時に国際線欠航というトラブルがありましたが、電話とメールでサポートして下さったJTBグランドツアーの柏木康宏さん、そして現地で日程を調節して下さり、全ての観光を安全に楽しく続けることをサポートして下さったEXALTA 21 INC. Bunff Guide Serviceの田村由華さんに感謝いたします。田村さんとの1週間の旅は本当に楽しくて素晴らしい思い出になりました。

写真:マリーン湖にて田村由華さんと共に(本人の承諾を得て掲載)

カナダ11 
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カナディアンロッキーの旅(2)

2018年08月03日
 ルイーズ湖からジャスパーに行く途中に、コロンビア大氷河があります。そこでは雪上車に乗り換えて大氷河を訪れ、実際に氷河の上に立って見物することが出来ました。そして今回の旅行で最も感動したのが、ジャスパー国立公園内のマリーン湖でした。この湖はカナディアンロッキー最大の氷河湖で、遊覧船に乗って左右の景観を楽しみながら遡り、Split Islandと呼ばれる小島近くの桟橋まで行きました。湖と森と小島の風景は本当に幻想の世界でした。
 その後はカナディアンロッキー最高峰のマウントロブソンを見るため、ブリティッシュ・コロンビア州に入りました。ジャスパーからは90kmの距離ですが、天気にも恵まれ、逞しい山頂がしっかりと見えました。

写真1:コロンビア大氷河にて:氷河が汚れていてちょっとガッカリ。
写真2:マリーン湖
写真3:マウントロブソン(標高3954m)

カナダ5 

カナダ6 

カナダ7 
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カナディアンロッキーの旅(1)

2018年08月02日
 7月28日からの出発予定で恒例の夏休みの旅行が始まりました。ところが今年は出発にとても苦労しました。28日に台風12号が関東に接近することが予測されたので、同日の福岡発の飛行機をキャンセルし、27日の夜に新幹線で東京に向かいました。ホッとしたのも束の間、28日には何と私が乗る予定だったエアカナダ10便が欠航になりました!すったもんだの大騒ぎで、結局1日遅れの同じ便に乗り、カルガリーに無事到着しました。
 1泊分損をしたのですが、旅行は2日目からの予定を順調にこなし、5日目までに訪れる予定だった場所にはすべて行くことが出来ました。しかも見事な晴天が続き、筆舌に尽くしがたい美しい風景の数々を見ることが出来ました。今回カナディアンロッキーを選んだ理由ですが、ここの美しさを何人かの人から聞いていたこと、そして最近の私の趣味が水面に映った美しい山や木々の写真を撮ることなので、それを実現したいという思いからでした。湖面の美しさは、最初の2日間だけでも目的が十分に達せられました。
(旅程:ルイーズ湖(1泊)→ジャスパー(2泊)→バンフ(2泊))

写真1:エメラルド湖:最初に訪れた湖でエメラルドグリーンの湖水で有名です。
写真2:ルイーズ湖:最初に宿泊したホテルの目の前の湖で、宿泊客だけが鏡のような静かな湖面の景色を早朝に鑑賞することが出来ました。
写真3:ボウ湖:ルイーズ湖からジャスパーに向かうパークウェイのそばの湖。この日の湖面は特別に美しかったです。
写真4:ペイトー湖:自然界にこんな色があるのかと思うほどの色彩です。透明ではない色の湖にも山の姿が映し出されていました。

カナダ1 

カナダ2 

カナダ3 

カナダ4 
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日本人に必要な「臨機応変」

2018年07月22日
 先日の豪雨の後から、日本の広い範囲で記録的な暑さが続いています。そして、熱中症のため搬送されたり亡くなる人が後を絶ちません。特に学校行事でのこうした事故には本当に心が痛みます。
 学校の先生達も異常気象のこと、熱中症の危険性など知識がない訳ではないと思います。私はこうした事故は、現場で判断をしたり、直前に予定を変更することが出来ないという、悲しい日本人の習性に因るものではないかと思います。物心がついた時から、他人と足並みを揃え、他人に迷惑をかけない生き方に価値を置いた教育や社会からのプレッシャーがあります。個性的な行動をしたり、独自の判断をすると、「出る杭は打たれる」とばかり逆風が吹き荒れます。外が異常に暑いから行事を中止したいと考えても、○○の許可が必要とか、○○委員会を通してからでなければダメとか、中止したらしたで、その穴埋めをどうするかとか、そんな煩雑な事情のために、無理をしてしまうのではないでしょうか?
 ガチガチの日本社会で生きていくのは本当にストレスフルです。でも立ち止まって頭を冷やし、本来の人間のあり方、幸福の追求、そして危険の回避をしっかり考える必要があります。異常気象も含め、人生には思いがけない出来事が無数にあります。職場や学校のルールが全てではありません。思考停止に陥らず、様々な可能性を柔軟に考えて、臨機応変に行動することが、日本人に必要な事だと思うし、また管理職とか上司と呼ばれる人ほど意識すべきと思います。

写真:暑い日のダレた過ごし方

暑い日々 
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大人の修学旅行(韓国:密陽編)

2018年07月16日
 7月14日から16日までの猛暑の3連休、以前からの計画通り、親友のイ・ウンスクさん、イ・ユジョンさんと一緒に韓国の密陽(ミリャン、밀양)に行きました。密陽は釜山から北にバスで約1時間の所にある人口10万人ほどの街です。ここにユジョンさんが勤務している大邱保健大学の研修施設があり、宿泊予約をしてくれました。
 研修施設は密陽市内から車で40分ほど離れており、周辺には密陽湖(ダム湖)、1000m以上の山々、そして河川があり、ペンションが林立し河川の畔にはキャンプ場が連なる避暑地にありました。家族で泊まれるキッチン付きの広い部屋に1人ずつ泊まり、湖の周りのドライブ、美味しい食事、ケーブルカーでの登山、そして部屋での酒盛りと語らいを楽しみました。
 ユジョンさんが私に「老後は何をするつもりか?」と聞いてきました。私は日頃から老後という区切りはないと思っており、いつまでも好奇心や向学心を持ち続けて、そのまま仕事や社会活動、趣味を続けていきたいと答えたら、とても感動されました。私は韓国の文化や日本との交流に興味があるので、何度も韓国旅行をするためには、語学を学び続け、元気でなければなりません。また禁煙推進や受動喫煙防止は、呼吸器内科学の一部だし、第一線を離れたとしても、社会活動としてずっと続けていくつもりです。
 密陽ではとても有意義な時間を過ごすことが出来ましたが、この暑さには本当に参りました。15日の午後には密陽も37℃まで気温が上昇しました。ケーブルカーで1000mちょっとの山に登って、そこからさらに遊歩道を歩いて山頂まで上がったのですが、滝のように汗が流れました。そのあたりが体力の限界だったようですが、これからも無理せずに旅を続けていきたいと思います。(55回目の韓国旅行)

写真1:研修施設の前で(左からウンスクさん、ユジョンさん、nyan)
写真2:ケーブルカーで上がった山頂からの景色
写真3:とても美味しかった韓定食

密陽旅行1 

密陽旅行2 

密陽旅行3 
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